高脂血症(脂質異常)

血液中には、コレステロールや中性脂肪など、さまざまな脂質が存在しています。脂質は、細胞やホルモンなどの材料になったり、生命活動のエネルギー源になったりする大切な成分ですが、血液中に必要以上に増えるとさまざまな病気を招くおそれがあります。以前は、高脂血症と称されていました。ところが、善玉のコレステロールが高い場合も高脂血症に分類されてしまうことから、脂質異常症と称されるようになりました。高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、そして高中性脂肪血症の3種類の脂質異常症に分類されたのです。

特に、コレステロールより中性脂肪が高いと血管は傷つけられ、動脈硬化をもたらす危険な状態になります。また、肝臓にも中性脂肪が沈着し脂肪肝を合併、肝硬変、肝臓がんも併発することもあります。

中性脂肪は、その表現から油ものを多く摂ると上がると思われている節があります。実際は、糖質の過剰摂取が原因のことが多いのです。特に、吸収のいい糖質が要注意。日本人好みの白米、うどん、パン、それに果糖や蔗糖などの摂り過ぎも中性脂肪を増やすことになります。

生活習慣病の中でも、最も御しやすい病気は高中性脂肪血症です。 糖質を少しだけ控えるだけでいいのです。それも、夕食時の糖質を10%減らす、たとえば米を2~3口減らす程度でいいのです。これを継続することで中性脂肪は低下します。是非、実行して頂きたいと思います。動脈硬化性疾患、すなわち、脳梗塞や心筋梗塞から身を守れるのですから。

受診当日のコレステロールや中性脂肪値は、院内ですぐ結果がでますので、頑張りがいがあります。




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